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クルーズ船でグローバル力を養う(5)- 乗客として(番外編2)

「どのクルーズ船が庶民向けで、どれが高級船?」という読者のために、今回は、簡単に主なクルーズ会社を紹介したいと思います。

クルーズ業界は、航空業界と同様、昔から倒産が多く(私が利用したことのある会社も2社倒産)、倒産した会社はたいてい他社に買収され、統合が繰り返されてきました。

そのため寡占業界であり、同じ会社がグレードの違うCruise Lineを所有しているケースが多いです。たとえば、クルーズ市場の約半分を牛耳る世界最大のクルーズ会社、Carnival Corporationは、Carnivalの他、Seaborn, Princess、元々、オランダの会社であったHolland America、イギリスのCunardやP&O、イタリアのCostaやドイツのAIDAなど計9つのCruise Lineを所有しています。

Royal Caribbeanも、Azamara(上)、Celebrity(中)、Royal Caribbean(下)以外に、フランスやスペインのCruise Lineを所有しています。

ヨーロッパのCruise Lineの多くがアメリカ企業に買収され、ヨーロッパの川下りクルーズもほとんどがアメリカ企業の運営です。

主なCruise Line

<庶民向け>米)Carnival(米英), Celebrity, Disney, Holland America, Norwegian, Princess, Royal Caribbean欧)Costa(イタリアだが、親会社は米), MSC(スイス)亜)Star Cruises (マレーシア。Norwegianを一部所有)<高級>Azamara, Crystal, Cunard, Oceania, Regent Seven Seas, Seaborn, Seadream, Silversea

どのCruise Lineがいいのか?

Cruise Lineには、それぞれ特徴があるので、自分の趣向にあったものを見つけるのがいいでしょう。

たとえば、Carnivalは若者向けで、パーティ船として有名です。最初にFreestyle Dining を取り入れたNorwegianは、カジノ好きの間でも人気です。

Oceaniaは食事がおいしいと評判です。子連れの場合は、船上での子供向けActivityが豊富かどうかをチェックするといいでしょう。

同じCruise Lineでも、船によって大きさや古さ、設備などが違ってきます。乗客3000人以上になると、船の乗り降りに時間がかかるので(長い列ができる)、私は大きな船は好きではありません。一方、大きな船のように設備が充実してない「小さな船はきらい」という人もいます。

また、たとえば、ホーチミンに近いサイゴン川港に入港するには、蛇行したサイゴン川を通らなければならないので、小さめの船になります。(その舵さばきを見るのが面白い。)大きな船は、ホーチミンから110km離れた商業港のPhu My港に入港します。

なお、私は、船よりも、どこに寄航するのか(Ports of Call)、の方が大事なので、日程(Itinerary)をベースに選びます。

「初めてのクルーズで不安」という人は、まず東南アジアでStar Cruisesの短いクルーズを試してみるといいかもしれません。

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。訪問した国は70ヵ国以上。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など30冊。

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