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和製英語に気をつけよう(13)- キャリアアップ

久々に和製英語について書きたいと思います。

このコラムは転職者向けですので、当然キャリアの話をすることが多く、「キャリアアップ」という表現を私も何度か使ってきました。しかし、これは和製英語です。

「キャリアアップ」は、英語では下記のような表現を使います。

Career Advancement/Enhancement Tips (キャリアアップのアドバイス)

Career Advancement Opportunities(キャリアアップの機会)

「キャリアアップのために英語を勉強している」

I’m studying English to advance/improve my career.

I’m studying English for my career.

「キャリアアップを図りたい」「キャリアアップをしたい」

I’d like to advance/improve my career.

なお、「キャリアチェンジ」は英語でもcareer changeと名詞句として使われますが、動詞にはmakeが使われます。

○  I made a career change.

または、下記のような表現が使えます。

○ I changed my career. (キャリアチェンジをした)

○ I’d like to change my career. (キャリアチェンジをしたい」

「○○アップ」に気をつけよう

「○○アップ」という表現は日本語に多いですが、和製英語の場合が多いですので気をつけましょう。

「リストアップ」

I listed all our customers in this prefecture.(この県の顧客をリストアップした)

I made a list of all our customers in this prefecture. (この県の顧客をリストアップした)

「イメージアップ」

We need to improve/enhance our image. (当社はイメージアップを図る必要がある)

「~がアップした」という表現も、日本語ではよく使われますね。

・I got a raise. (給料がアップした)

・My grades improved/went up. (成績がアップした)

・Our performance went up.(業績がアップした)

・Our bottom-line improved. (利益がアップした)

なお、英語でもupは動詞としてincreaseやimproveの意味で使われます。

・We upped our performance.(業績が向上した。)

・They upped their prices again. (あそこは、また値上げした。)

記事のタイトルなどでは、increaseやimproveの代わりに、短いupが使われることがよくあります。

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。訪問した国は70ヵ国以上。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など30冊。

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