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デジタル時代の外資系面接(2) ─ ソーシャルメディア

ソーシャルメディアの普及により、ソーシャルメディアを通じて、直接、企業の人事採用者に連絡を取ることも可能となりました。

以前、Social Recruitingについて書きましたが、ソーシャルメディアを利用していなければ土台にすら乗らない場合もあります。

とくに外資系企業への就職活動ではリンクトインは欠かせない存在となっていますが、応募先企業や面接官について調べるツールとしても大いに役立ちます。

リンクトイン

先週、マイクロソフトによる買収が発表され、一躍注目を浴びたリンクトインですが、、LinkedInとは世界最大のプロフェッショナル(知的専門職)向けソーシャルネットワークです。

会員は全世界200カ国以上、4億人以上に及び、そのうち7割がアメリカ国外在住です。アメリカの1億4,000万人に次いで利用者が多いのは、インドの3,400万人です。

会員の7割以上が大卒で、4割が大学院卒というプロフェッショナルたちのネットワーキングの場であり、ここでは大企業の管理職と接することも可能です。利用者の細かな学歴、職歴が掲載されている点が、他のSNS(Social Networking Service)と大きく異なると言えるでしょう。

面接官についても調査

前回、書いたように、応募先の会社について知ることは必須ですが、どういう人が面接を行うのかをも前もってつかんでおくべきです。面接の前に、最低限、下記は確認しておきましょう。

・面接官(interviewer)の名前・肩書(title)・部署

・面接官の名前のつづりと発音の仕方

 可能であれば、下記も調べておくと面接の際に役に立つでしょう。

・  面接官の人柄、癖、好み、趣味など(信じられないくらいの情報がネットに転がっている)

 大学院や(ポスドクなど)大学研究職への応募の場合

・  面接官の研究テーマや論文など

上級管理職者であれば、会社のウェブサイトに略歴が載っている場合が多いですし、その会社で働いているOBやOGなどを探し出して教えてもらうという方法もあります。

また、リンクトインを使って面接官について調べることもできます。リンクトイン内の検索機能で応募先企業とともに、”HR” “Human Resources” “Recruiter”などのキーワード、現場の人であれば“Program Manager” “Marketing” “Accounting”などの部署や職種で検索が可能です。

連絡を取りたい人が第一次コンタクトでなければ、その人とつながっている自分の第一次コンタクトに紹介してもらったり、「就活プラン」など有料のプレミアムアカウントを利用したりすることもできます。また、同じリンクトイングループ(特定のテーマで集まるネットワーキング機能)に属している人には無料でコンタクトできるので、日ごろから関連のあるグループに属しておくことが重要です。

 なお、リンクトインについては、『英文履歴書の書き方 ver.3』で、英語でのプロフィールの書き方を詳細しています。

有元美津世

大学卒業後、外資系企業勤務を経て渡米。MBA取得後、16年にわたり日米企業間の戦略提携コンサルティング業を営む。社員採用の経験を基に経営者、採用者の視点で就活アドバイス。現在は投資家として、投資家希望者のメンタリングを通じ、資産形成、人生設計を視野に入れたキャリアアドバイスも提供。在米30年の後、東南アジアをノマド中。訪問した国は70ヵ国以上。
著書に『英文履歴書の書き方Ver.3.0』『面接の英語』『プレゼンの英語』『ビジネスに対応 英語でソーシャルメディア』『英語でTwitter!』(ジャパンタイムズ)、『ロジカル・イングリッシュ』(ダイヤモンド)、『英語でもっとSNS!どんどん書き込む英語表現』(語研)など30冊。

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